カテゴリー別アーカイブ: 映画 演劇

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映画”ON THE MILKY RORD”を観ました。UNDERGROUND完全版と合わせて3夜連続でエミール・クストリッツァ監督の新旧作品をハシゴしたわけなんですけど、まあ、何ていうか、年齢を重ねながら創作活動していくことの難しさを改めて感じました。

70を超えても活動し続けるローリングストーンズがすごいのはよくわかるし、その年齢になって初めて表現できる円熟味みたいのが存在するのも理解はできるんですけど、じゃあ今のストーンズ、”サティスファクション”の頃と比べてどっちがかっこいいんだ?と聞かれれば、答えは言うまでもありません。

3日前に生まれて初めてクストリッツァ監督の映画を観て芽生えた感情=「これはもしかしたら僕の人生がまたここから変わってしまうかも知れない。」は、今回で完全に消え去りました。短い恋でした。

映画としては面白かったですけどね。写真は、撮影現場の様子を伝えるニュースサイトから無断拝借いたしました。現場の和やかなムードが伝わってくるナイスショットと思いました。きっとよいチームだったのでしょう。

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エミール・クストリッツァ監督の”UNDER GROUND”完全版を恵比寿ガーデンシネマで観ました。連続ドラマ形式、6のエピソードで構成された5時間以上に及ぶ大巨編。いやあ、久しぶりにぶっ飛びました。

恥ずかしながらこの監督(作家、ミュージシャンでもあるらしい)のことをこれまで全く知らず、情報というのは与えられるのをただ待っているだけではなく、時として積極的に発掘すべきと反省しています。他の作品を観ていないので、これだけで大きなことを言うのも何ですけど、クストリッツァも知らずによくもまあしゃあしゃあと映画評まがいの口を聞けたもんだわ。

この興奮が一時的なものなのかどうかはまだわからないけれど、セックスピストルズの存在を初めて知った時と同じぐらいの強いインパクトを受けたことは間違いありません。

で、イベント限定Tシャツを購入するという、マニアックなサブジェクトを起点にしてるわりには、とてもミーハーな行動。ウンザ!ウンザ!

DJ info

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9/13(水)ジム・ジャームッシュ展最終日 DJイベント

展示会期:2017年8月23日(水)〜9/13(水)

場所:TWD GALLERY(恵比寿)
第69回カンヌ国際映画祭へ同時出品したジム・ジャームッシュ監督の新作映画「パターソン」と「ギミー・デンジャー」の日本劇場公開に合わせて、同作品のスチル写真展とジャームッシュ監督の旧作映画の超レア版ポスターの展示を開催中。

展示最終日の9/13(水)には、ジャームッシュ映画にちなんだ音楽を中心にDJイベントを行います(19:00〜24:00)

ゲストDJ: MAC ROMANCE http://macromance.com/
場所:TWD GALLERY(恵比寿)
東京都目黒区三田2-8-1 2F
お問合せ:03-6452-4662
交通:JR 恵比寿駅ガーデンプレイス前出口からJR 目黒駅方面へ徒歩8 分
JR 目黒駅から恵比寿ガーデンプレイス方面へ徒歩8 分
会期中営業時間:平日19 時~24 時/土・日16 時~24 時*要1 ドリンクオーダー
定休日:火曜日(会期中のみ)
更新情報URL:
instagram: https://www.instagram.com/twdgallery_official/
facebook: https://www.facebook.com/twdgallerytokyo/

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ジム・ジャームッシュの新作「パターソン」はご覧になりましたか?

「何だかジャームッシュっぽくないな、でも、ジャームッシュ以外にこんな映画は撮れないよな。」

というのが僕の感想です。

 

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“MANCHESTER BY THE SEA”を恵比寿ガーデンシネマで観ました。

お客さん、全体で10人ぐらい、何故か最後列に集中。僕自身もそうなのですがミニシアター的な劇場では一番後ろの席(のしかも端っこの方)を好む客が多いように感じます。

率直な感想としては、きっと美しい映像と役者の演技力を見せたかったのかなと思いました。アカデミーで脚本賞を取っているらしいけど、ストーリーはあまり好きじゃないな。主人公に胸の内に秘めた重苦しさを演じさせるために、わざわざわかりやすい事件をこしらえたよう見えて途中でちょっと白けてしまいました。「死」そのものをテーマにした作品であれば話は別なのですけど、装置として安易に「死」を使うのはオールドファッションだし、だいたい観ていてあまり気分がよくありません。

とはいえ、やはり役者の演技は圧巻で、久しぶりに主人公に乗り移られる感触を得ました。帰りの電車とかもうどよーんとしちゃって、途中で買ったビールの味も最低、この日は風呂も入らずにさっさとベッドに潜り込んでしまいました。一晩寝て起きたらいやーな部分はもう体の中にはなくて、美しい港町の映像が頭の中でゆらゆらと揺れています。うーん。もしかしてタイトルコールのあのシーンがこの映画のパンチラインだったかも?

そうそう、マンチェスターと聞いて、てっきりイギリスの話だと思っていたら、バリバリのアメリカ英語だし、実はアメリカが舞台だとわかるまで少し時間がかかってしまいました。

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映画 ”The First Monday in May”(邦題:メットガラ ドレスをまとった美術館)を文化村ル・シネマで観ました。ファッション、アート系のドキュメンタリー映画はだいたいどれも同じセオリーを踏んで作られていることが多く、意地悪な言い方をすれば、観る前から内容はだいたいわかっています。それでももちろん見どころは各所にありますし、作者からのメッセージを発見する喜びやドキュメント作品ならではのリアルな感動を求めて、年に5本ぐらいは観てしまいます。僕はハードな映画狂ではなく、わざわざ劇場まで足を運ぶのはせいぜい年間50ぐらいですから、10本に1本はこの類な計算になります。けっこう好みの分野と言ってよい。

今回もたいして期待もせずに、雨の渋谷まで行ったわけなのですが、結論から言うと、いやはや想像以上にすごくよかったです。イベントそのもののスケールが壮大なのが一点。そして何と言っても登場人物のキャラクターの豊潤さが一般的なドキュメント作品から逸脱しています。衣装、セリフ、表情、身のこなし、、どれをとっても演出がかかっていないとは思えない。

たいした事件が起こるわけではないのですが、スピーディーでハラハラさせる展開で飽きさせず、被写物の美しさやセンスのよい音楽もあいまって非常に満足度が高い作品だと感じました。

イベントの映像を担当した映画監督のウォンカーウァイがいい味出してたなあ。場外馬券売り場とかにたむろしてるおっさんみたいな風貌なんだけど、終始無口も、たまに喋るセリフがとてもバランス感覚に優れていて、こういう風にものを話せるようになりたいなと思いました。あと、エンディングロールの最中だったけな、最後の方にスパイクリーが写真の中で一瞬だけ登場するんですけど、その1秒にもグッときました。

映画っていいですね。

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観ました。(一部で)話題の映画「HOMELESS」。

まず最初に「ニューヨークと寝た男」というサブタイトルは全く必要ないと思います。「ホームレス」のままでいいじゃんね。

この映画、住む場所とかにこだわらず自由奔放に都会を生き抜くかっこいい男のストーリーだと思っていたのですが、ちょっと目論見が外れたかな。言うならば「ダメ男」の話でした。好きでホームレスになったわけではなく、いろんなことが中途半端で金もなく仕方なくビルの屋上で住み始めた「自称」クリエイターの生活を追ったドキュメントムービー。

当てが外れて失望したかと言えばそんなことは全くなく、とても多くを考えさせられる良い映画だと思いました。方向は違うものの主人公と自分との共通点がたくさんありすぎて、とても他人事ではない感じ。ただ、彼と彼の生活が少なくとも映画の題材となるレベルであるのに対して、こっちはハエの目にすら止まらないリアルな負け犬なわけで、彼のことを指差して笑う権利は僕には全くありません。負けてるという意味では僕の方がずっと酷く負けている。でも、同じLOSER同士、主人公の苦悩はじゅうぶんすぎるぐらい理解できます。

この映画のおかげで、おそらく今の彼はもうホームレスではなく、そこそこの仕事を得てまっとうなクリエイターとして活躍しているはずだと思うんですけど、果たして彼はこのチャンスを生かし続けることができるでしょうか?僕の考えでは、そんなに遠くない将来、彼はまた路上?生活に戻ることになるのではないかと思います。最近になって思うのですけど、ダメ人間は自分の意思でダメになるわけではないんですよね。宿命的にダメなんだ。

自分がそうだからと言って一緒にするな。という声が聞こえてきそうですけど、主人公のダメな感じは何か本質的にダメな感じがします。ダメ人間にはダメ人間のことがよくわかる。自分のことはよくわかんないんですけどね。ま、僕の言い分がはずれて彼が今後の人生を勝ち組としてまっとうできることを祈ります。

もっともこの方、モデルやってるぐらいだから、やっぱり魅せるし、社交性があって他人を楽しませることができるし、カメラマンとしてもそれなりに良い仕事をしていそうだし、人に迷惑をかけているわけでもなく、家族思いだったり、どの角度から見てもけっこう魅力的な人物であります。好きなことやって生きているわけだし、本人が開き直って「THIS IS MY LIFE」つって堂々としてれば立派な成功者なのではないでしょうか。

ホームレスと言えば、僕は若い頃に4年ぐらい住居を持たずにあっちこっち人んちでやっかいになってたことがあるんですけど、今にして思えば、あれは正にホームレスですね。あそこが僕の原点だとするならば、現在の自分の置かれてる環境はスーパーセレブ。屋根があるところで家族に囲まれて幸せに生活できることを神さまに感謝しつつ、少しでもダメ人間から脱却する努力をしなくてはいかんと思いました。