カテゴリー別アーカイブ: ブック/マガジン

雑誌の話

Lula 11. マガジンハウス刊行

90年代の初頭からサブカルチャー誌のSTUDIO VOICEを毎月購入していた。2009に廃刊(休刊?)されるまで欠かさず買い続けていたから、かなりの量のコレクションが今でも書斎に並んでいる。同誌の何が私のどこを刺激したのかよくわからないが、もともとあまりモノにこだわりがなく、収集癖もない私にとっては珍しい行動だった。

私が経営していた自由が丘のバーに当初、イギリス人で元モデルの女性がよく足を運んでくれていた。何度か会話を交わしているうちに、彼女がSTUDIO VOICEの創刊号(同誌はタブロイド判のカルチャー新聞としてスタートした。76年とウィキにある。)の表紙を飾ったことを知って驚いた。

それからしばらくして今度は何と同誌の編集長がバーを訪れる。たまたま通りがかりで店を見つけたらしい。店を気に入ってもらえたらしく、ちょくちょくやってきては静かに時を過ごしていかれる。STUDIO VOICEと流行通信の新刊を持参してくれるので、関係者だろうとは思っていたが、まさか編集長その人とは。

私の人生では(おそらく誰の人生においてもそうだけど)そのような、不思議体験としてネタにするほどドラマティックではないにしろ、偶然として流してしまうには少しもったいないような出会いやハプニングが度々起きる。

STUDIO VOICEが廃刊になって消えた頃、HUGEという男性ファッション誌が登場してきて、タイプは全く異なるが、特集の斬新さとアートワーク、特に写真が良いのが気に入って、やはり5年後ぐらいに廃刊になるまで買い続けた。

HUGEにおいて、STUDIO VOICEの時のような出会いはなかったが、専属のモデルに知り合いがいた。彼は元々写真を撮っていて、恥ずかしながら私も何度か被写体になったことがある。その時から、撮る側にいるのがもったいないと思わせる独特のムードを持っている男だったから、彼を誌面で見るのには全然違和感はなかった。

以上が、私の雑誌購入体験のほぼ全てである。以降、本屋やカフェで手に取った雑誌をペラペラめくることはあっても、定期購入に到るほど魅力的な雑誌に出会うことはなかった。

なかった。が、それは私が男だからかも知れない。昨年、KOTAの活動を再開してから、女性服との関係を持つ機会が増え、自然な流れから、ふと目にした女性誌を開いて飛び上がった。

MOVIE VIEW「ハナレイベイ」

映画「ハナレイベイ」を観ました。村上春樹さんの短編映画化。

10代の頃に初めて村上春樹さんの「風の歌を聴け」を読んで、それはそれは深くハマって、最初の三部作と「世界の終わり〜」の4冊は常に持ち歩いて時間があったら読み返すぐらいよく読みました。英国でパンクロックバンドやりながら、ひとりになったら村上春樹読んでるわけだ。変な奴だよね。

僕は読書家というわけでは全くなくて、特に小説は年に1冊読むか読まないかぐらい。買うには買うんですけどね。だいたい30ページぐらいで集中力が途切れて放り出してしまいます。でも村上春樹さんの小説だけは他と何かがちがって、ぐいぐい言葉が入ってくるんですよね。彼は何かそういう「バカの操作法」みたいな特殊なテクニックを持ってらっしゃるのだと思います。

しかしまあ、世の中には数え切れないぐらいのたくさんの素晴らしい物語が本になっているというのに、一生のうちにその中のたかだか50冊ぐらいしか読まないで死んでいくというのはいささか悲しいことであるような気もします。

そういう村上春樹さんの本も近頃は手に取ることが少なくなってしまいました。最近発売されるものはチェックすらしていない。作家としての能力に磨きがかかって、当時のものとは比べものにならないぐらい力作で読めば楽しいはずなんですけどね。何だか興味が湧いてこないの。

ローリングストーンズがどれだけ長く活動しても「サティスファクション」を超えるような曲を発表できないことからも言えるように、最初にインパクトの強すぎる作品を世に送り出したアーティストはその後ずっと自分の作品の亡霊みたいのにつきまとわれながら活動していくことになります。ちょっとかわいそうな気もします。まあそういうこと気にしない人がずっと長く活動し続けられるのだとは思いますけど。

さて、映画の方はいろいろよかったですけど、まあやはり主演の女優さんの演技力とそれを引き出した監督が素晴らしい。ということに尽きると思います。あと脇役ではサーファーの少年役のひとりがすごくよかった。セリフ棒読みみたいな喋り方。もしかしたら演技ではなくてナチュラルなのかも知れないけど、最近の若者ってほんとにああいう風に喋るんだよね。感情が備わってないみたいな態度でちょっとかっこいいよなあ、とおじさんは思っているのだけど、真似したくても真似できないんだわ。

映画っていいなあ。

読書感想文「革命のファンファーレ」

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西野亮廣さんのバースデーバーティーでDJをやらせてもらいました。西野さんのことはお笑い芸人で絵本を出したということと、SNSでよく炎上しているぐらいの知識しかなかったのですけど、パーティー会場にいるだけで、彼が只者ではないということはすぐにわかりました。

後日、彼の著書を買って読みましたが、その内容は非常に刺激的なものでした。頭の中にダイレクトに突き刺さってくるような語り口から繰り出される数々の名言。日頃から心の中で思っていることを代弁してくれたようなくだりがあったかと思えば、想像もしなかったようなアイデア、スカッとするような体験談、、これを単なるビジネス書ではないですね。人生の指南書とでも言えばよいでしょうか。

ビジネスに長けてクリエイティブなこともできる芸人。というのが人々の描く西野さんのイメージで、まあハズレではないでしょうけど、僕は彼のことを西野亮廣という「新媒体」だと解釈しています。世の中に大きな変化をもたらすことになるかも知れない要注目人物のひとり。

ダイエット本を読んで内容を理解し納得したからと言って、ダイエットに成功する人が少ないように、本が素晴らしいことと、そこで学んだことをリアルライフにうまく活用することは別で、僕がこの本から得た知識を生かせるかどうかはまだわかりませんが、まあ読書からこれだけ元気をもらえたのは久しぶりのことで、それだけでも1389円を払った価値はじゅうぶんすぎるぐらいにあったと思います。

 

 

読書感想文

IMG_2033.jpg菜食主義者/ハン・ガン

読んだ本のことを人に話すのは、何か恥ずかしいことであるような気がして、ふだんはあまり話題に出しませんが、今回ばかりは黙っているわけにはいきません。

韓国の文学に触れたのはこれが人生初。この新しい体験に興奮して一気に最後まで読破してしまいました。異国の話なんだけど、そこまで遠くない。むしろどこか懐かしさすら感じるこの居心地のよさ、この距離感は何だろう?

最初のページからどーんと作者の世界に持っていかれます。途中、いまいちリズムが合わない感じがする場所が何度かあるのは翻訳作品の宿命でしょうか。あるいは訳者と(僕との)相性の良し悪しも関係するかも知れません。あとストーリー的に致命的と思われるミスがひとつ。それ以外はとても気持ちよく言葉が体に入ってきます。

テーマはおそらく「リ・ボーン(生まれ変わり)」だと思います。キーワードである「菜食主義」、とつぜん肉を食べることを「やめる」という行動は、飲酒をやめた自分自身の状況にも重なります。もともと僕が肉を食べないという事実も含め、他人事とは思えない素材があちらこちらにちらばっていて、どこか運命的なものを感じました。

なわけで、全体として重ぐるしい内容ではあるのですけど、わりと楽観的に解釈しました。

そろそろ次のステージに向かう時が来たようです。

コーヒーブレイク

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何の予定もない日曜日。新木場CASICAに行きました。前にも一度偵察に足を運んだのですが、今回は妻にせがまれて。ドライブがてらコーヒーを飲みに行くのにちょうどよいロケーションにあります。あの巨大なスペースを古家具と雑貨とカフェの売上でどうやって維持していけるのかカラクリが知りたい。と、たぶんみんな心の中で思うと思うんだけど、ま、野暮なこたあ言いますまい。言ったけど。

おばけみたいなコウモリランは今日も元気でした。

あと奥の「蔵」みたいなギャラリースペースでDJやってみたいと思いました。ポエトリーリーディングがはまりそう。

借りた本を返さなきゃ

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何十年も借りたままになっている本が出てきました。

30をすぎたばかりの頃、都内で自転車のメッセンジャーをやっていた時代があります。興味本位で始めたのですが、「メッセンジャーをやっていた。」と公言するには最低1年間、つまり4シーズンを通して業務遂行の必要があると聞き、結局まるまる1年間。メッセンジャーの冬の仕事は本当に過酷、春先の気分の良い時だけチャラチャラ走っただけで「メッセンジャーを語るな。」というわけですね。

同僚たちのほとんどは歳下で、おじさんが若者のパーティーにまぎれこんじゃったみたいな感じでなかなか馴染むことができませんでしたが、それでも気の合う人というのはどこにでもいるものです。写真の本を貸してくれた同僚は知的で、物静かで、ちょっとおっとりしたキャラクターの好青年(今じゃおじさんになってることでしょうけど)でした。確かご両親がラーメン屋を経営されているとかで、でもラーメンにはあまり興味がなくカレーが好きなんだ。(笑)というような話をしていたのをおぼえています。

この本が僕の手元にあるってことは、大好きなカレーの素晴らしさを伝えたかったのでしょうか。残念ながら、その頃の僕にはこのキーワードはヒットしなかったようで、ページをめくることもなく、メッセンジャーも卒業してしまって、そのまま20年が経過してしまいました。

「好きな本を貸し合ったりする関係」て、すごく理想的と僕は思います。一冊の本が一人の人間からもう一人に手渡される。そこにまつわるストーリー。いいよね。うまく説明できないのですけど、そういうものごとが人の心と生活を豊かにしてくれているような気がします。

ただし、相手が女性の場合はちょっと話が違うかも。「好きな本や作家が似ている女性との間に芽生えた恋はうまく発展しない。」というのが僕のつたない恋愛経験から学んだひとつの定説です。(どころか、趣味の合いすぎる相手とはドロドロの結末を迎えるケースも少なくない気がします。)

さておき、今日は荒天でお昼の予定がすっ飛んでしまいましたので、久しぶりにゆっくり読書してすごそうと思います。

それと、借りた本はちゃんと返さないとね。連絡先もわかんないし、今どこで何をやってるかも知らないですけど、何だかまたそのうち会えるような気がしています。

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ブックレビュー

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自己顕示欲が人一倍強い僕ですが、自分の読んだ本の情報を公開することについてはわりと慎重です。全裸でマラソンするみたいな感覚と言えばわかってもらえるでしょうか。(実際にフルチンで野外を走ることにはさほど抵抗はないですが。)あと、僕が日頃偉そうに垂れ流している講釈が実は他人からの受け売りであることが多く、「ネタバレ」してしまうという事実もあります。

写真の本は、ずっと長い間我が家のトイレに常備されておったものです。毎日少しづつページをめくり、1年以上かけて数ヶ月前に読破しました。内容はというと、これがすっからかんで、何を書いてあったのかさっぱりおぼえてないのですが、帯にあるキャッチコピーのように、引用したくなるような詩的な格言が随所にちりばめられており、まあ「ネタ帳」としてとてもユースフルであったことは間違いありません。僕はこのブログの他にフィクション作品ばっかりを掲載する自作自演ブログ(こちらも同様に読者はほとんどおりません。)を持っているのですが、そちらでもけっこう使わせてもらいました。

パクリというと人聞きが悪いですが、「リミックス」なんて言葉も、言っちゃなんだけど要するにパクリを正当化した、つまり開き直っちゃったいいわけみたいなものだと僕は思っています。パクリにもパクリの美学があるってことですね。例えばDJの世界では、リミックスがオリジナルを超えてしまうことも珍しくはありません。(そもそも何をもってして「オリジナル」と言うのかという議論はまた別の機会に。長くなりそうなので。)

神の言葉を人々に届けるために自分が存在するのだと仮定すれば、パクリに対する罪悪感は散ってなくなります。だいたいにして神さまの言葉は難解すぎてそのままでは民の耳には聞こえませんから、僕らのようなシャーマンの存在が必要不可欠なのであります。

ともあれ、この本どうしようかな。もう2度と読み返すことはないだろうし、人にあげるにしてもトイレに1年以上も置いてあったものだからなあ。欲しい人がもしいたら個別にメッセージください。送料着払いで差し上げます。別にバッチイわけではございません。

朝の写真

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薄曇りの夏の朝。出窓に入ってくる光線が弱いせいか、偶然おもしろい色の写真が撮れました。構図もマイテイスト的にはけっこうイケてると思うのですが、左の観葉植物の植木鉢に刺さったプレートの緑がすべてをだいなしにしているようにも感じられ、もういちど撮り直してみたのですけど、うまくいかず。トリミングしたのではせっかくの世界観がだいなしになりそうですので、これはこれで完成と思うことにしました。

中央の雑誌は1988年のSwitch。おととい訪れた我孫子のNORTH LAKE CAFE & BOOKSで入手しました。濃厚な内容のヴィムヴェンダース特集で、見がい、読みごたえたっぷりの保存版。今どき、わざわざ写真に撮って残したいと思うような雑誌に出会えることは稀、このところ新しい発見は過去の中にあることが多いような気がします。いや、もしかしたら僕の美を求める感覚が1990年ぐらいでストップしているのかも知れません。

ここ数日、朝イチで写真を撮ることが日課みたいになっています。ずっと続けるとおもしろいかも。

Publication news

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左:日常づかいのシナモン・レシピ/日沼紀子 右:EASTAN SOUNDS/Yusef Lateef

スパイス調合家=日沼紀子さんが新たなスパイス本をリリース。今回はまるごと一冊「シナモン」。比較的親しみのあるこのスパイスですが、ぱっと思いつくのはシナモンロールぐらいかな。あとカフェバー(死語ですね)の頃にカプチーノを注文するとスプーンの代わりにシナモンスティクが付いてきたのを憶えているぐらい。でも実はシナモン、お料理でもお菓子でも多大な領域の中で活躍するスーパースパイスであるのだそうな。

この本では知ってるようで知らなかった、シナモンの魅力と実用的な使い方が、素敵な文章と写真で紹介されています。おしゃれでわかりやすく、気軽に眺めて楽しい本であると同時に、柔らかに学術書の趣もあり。探究心旺盛な紀子さんが、あらゆる角度から精緻に研究された感が細部から伝わってきます。濃厚な青を使った妖しいムード漂う写真は女性が作る料理本としてはかなりめずらしい。紀子さんによるとその辺もやっぱり狙い通りで、料理本にありがちなラブリーな雰囲気から脱却したかったとのこと。

そして何と、僕のコラムがこの本の中に収められています。「シナモンと音楽」というテーマで800字。(ぴったり800字に合わせました。嘘だと思ったら数えてみてください。)ブログやら何やらで嫌というほど言葉を発信し続けている僕ですが、実はそれが印刷されて人様の前に披露されるのは初めてのこと。光栄としか言いようがありません。ここまで51年かかったわけだから、1冊の本を出版するのには、あと50年ぐらいかかるかな。がんばって長生きしよう。

僕のコラムはともかく、「シナモン」という単体のスパイスから切り込んだ新しいタイプのお料理本、オススメです。

 

from a bookshelf

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作家、詩人=室生犀星のお孫さん、室生洲々子さん(室生犀星記念館/金沢:名誉館長)が2冊の本を発表されました。室生家に伝わる料理のレシピを紹介する料理本と、室生家で飼っていた猫たちの写真をまとめた写真集。室生犀星に関連する書物は数え切れないほど存在しますが、この視点からの作品が世に出るのはおそらく初めてのことではないかと思います。簡潔、明瞭ながらもどこかゴツゴツしたアタリのする文章は、やはりDNAを受け継いでるなあと感じました。

室生洲々子さんは子供の頃に可愛がってもらった思い出があり、お姉さんみたいな感じでずっと憧れがある人なんですけど、大人になって会ってみたら、普通に大人の対応で敬語で話されたりして、まああたりまえなんですけど、ちょっと残念なんだよね。長男はみんなお姉さんに甘えたい願望があると思います。(でも実際にお姉さんがいる友人を見ていると、あまりその存在を喜んではいないケースが多いような気がします。なかなかうまくいかないもんですね。)

CAFE BOOKS

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NORTH LAKE CAFE &BOOKSで購入。今や3日に1日は千葉にいる僕にとってはとてもありがたい情報源。日本中が隅々までカフェで埋め尽くされるようになればいいのに。

MOVIE VIEW

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映画 ”TRUMBO”(邦題:トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男)を渋谷アップリンクで観ました。最終日でした。あまり話題になってなかったのでさほど期待してなかったのですけど、やはり映画は劇場に足を運んでみないことには何もわからないですね。とても素晴らしい映画でした。見逃さなくてよかった。映像がいい。キャスティングが最高。コスチュームがいい。題材もいいですよ。今の日本に住んでいると特にそう思います。今年何本映画を観たかおぼえてないけど、これよりよかった映画を思い出せない(今少し酔ってますが)から、たぶんマイチャートでは本年ナンバーワンと思います。

アップリンクで映画を観るのはだいたい午後いちばんに上映されるのを選んで、いつも少し前に家を出て、通りの先にある魚屋さんでお昼をいただきます。そうそう、ごはん味噌汁おかわり仕放題だけど、残すと怒られるあの店です。おすすめは「アジのなめろう」ね。そして渋谷の知的オシャレブックショップ=SPBSに立ち寄ってトレンドを物色。映画が終わったあとはパン屋のVIRONのカフェで大好物のババ・オ・ラムをいただく、というのが鉄板コース。

トランボさんの眼鏡が3本(4本?)時系列で新調されてくんですけど、3本ともかっこよかった。たぶん最後のはモスコットと思ったけどどうなんでしょう。

café! café! café!

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明日はどうすっかな。荒地の整備するか、海に行くか、なんて考えてたんだけど、SNSで「地震が来る」って記事をいくつか見かけて(何でも未来人の予言だとか)、まあ信じるわけでもないけど、遠出する気分は寝る前に削がれました。で、起きてみたらひどい雨で、午前中はパソコンとターンテーブルの前で過ごしました。ずっと家にいるのもしんどいので、インターネットでcafé情報を検索したら二子玉川エリアに良さそうなのがあります。多摩川沿いをビートルちゃん飛ばして行ってみたら、それはまあかっこいい店で、存在すら知らなかったんだけど、もう開店して2年になるらしい。店もいいけどお客さんがみなお洒落&清潔感があってよし。タトゥーとかバシバシ入れてんだけど、Tシャツとか真っ白だし、バイクなんかは乗らずに本読んでます。みたいな人種。何かと「インディペンデント」という言葉が似合いそうな人たちが集まりそうなスペースでした。(勝手なイメージね。)オーナーの趣味だという本がずらり、レコードもディスプレーされていました。初めて見たバスキアの絵がジャケットになったレコード。どんな音が入っているのか知らないけれど、レコードハンターの経験としては、この手の(かっこよすぎる)ジャケットの中身はクソであることが多い。でも欲しいか欲しくないかで言えば欲しいです。店内にグリーンをあしらうのが最近の(カフェや美容室や雑貨屋などの)トレンドだと思うのですけど、花や緑は一切ないというところも逆に清くていいと思いました。またいい店見つけちゃった。また行きたいです。

トークショー

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創作和菓子ユニット “wagashi asobi”が本を出版。代官山の蔦屋書店で出版記念のトークショーが開催されました。(お二人とはプースカフェを通じて知り合ってから、いつもちょっと気になる存在、という関係です。)

お二人は和菓子屋さんとしても、もちろん素晴らしいお仕事をされているわけなんですけど、お話を聞いて、ふたりの「生き方」に魅力を感じる人がたくさんいて、彼らの作るお菓子が、彼らのスピリッツを受け渡す役割を果たしているんじゃないかって感じました。

ほんとうにおこがましいのですけど、稲葉さんは最初会った時から自分と同じにおいがするというか、どこかパンクな要素を持ち合わせているような気がしていて、いやいや、あんな立派な人を捕まえてパンクとは失礼なと怒られてしまいそうですが、お話の中で「やっぱりなー。」と思う下りが出てきましたよ。

「やりたくないことはなるべくやりたくない。」

というのが僕の耳に引っかかったセンテンスでした。

「好きなことだけを追求する。」

意味としては同じですが、いわゆる世の中の成功者で前者のような引き算的な考え方を公言する人はすごくめずらしいと思います。

まあ、実際にやりたくないことをやらないためには、実はやりたくないことにもすごく真摯に取り組まなくてならないわけで、僕のようなただのなまけものを引き合いに出すのはほんとうに失礼だとは思いますが、僕が前から感じていた稲葉氏のパンクな部分がお話の中に垣間見えて、嬉しくなってしまいました。

本はこれから読みます。さて、どんなことが書かれているんだろう。楽しみです。

ブックレット

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ビール飲んで寝て鼻くそほじってるだけでは仕事も来ないよなあ。ってんで、プロモーション用の冊子を作って営業しようと思って早くもひと月くらいになります。ようやくサンプルが上がってまいりました。ちょっと修正して出来上がり。これにCDつけてあっちこっちに配ろうと思います。

これまでの僕の人生では、こういうの作って、そこまでで満足して、後は何もしない。というのが定番なのですが、今回はもう少しがんばってほしいものです。

祝!出版

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ダダ友(ダダティークの常連さん)でスパイス調合家の日沼紀子さんが2冊めとなるスパイス&料理の本を出しました。クミンに特化した専門書は世界的にも珍しいらしく、英語やフランス語の文献を翻訳して情報を得るなど、いろいろ苦労もあったそうで、なるほど確かにどこか学術書の趣きも感じます。とはいえ専門書にありがちな堅苦しさはなく、日沼さん独特の洒落た語り口の解説はわかりやすいし、お料理やスパイスの写真を眺めているだけでも楽しめます。

出版記念パーティーで本人に会って来ました。Facebookでつながってはいるけど、実際に会ったのはもしかしてダダティーク以来かも?結婚、出産を経てますます魅力を増していました。クリエイティブな人はカラダから発するエネルギーが違います。

僕はスパイスについてはほとんど何も知らないのですが、ちまたではちょっと流行してるらしいですね。時代が日沼さんの感覚にようやく追いついてきたという感じかも知れません。

寒い日に日沼さんオリジナルブレンドの香辛料入り紅茶を、暖房の入っていないダダティークのキッチンでいただく。湯気と共にシナモンやナツメグの香りが土間にふわあっと広がってね。ぜいたくな時間でした。よい思い出です。

空白の音楽

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キャプション・ブック/WHITESPACE MUSIC

3月1日〜28日の4週間、駒込の文京グリーンコートにあるアートショップ「ZA GALLERY」で、僕の選曲した音楽が流れています。写真は選曲のセットリスト。その名も”WHITESPACE MUSIC”(空白の音楽)。小さな動きではありますが、DJでアートと接点を持ちたいと思っていた夢に少しづつ近づいている気がします。

ノベルティ

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ジャーナルスタンダードで買い物したらノベルティでトートバッグとマガジンをもらいました。最近、服屋×雑誌のコラボをよく見かけるけど、それぞれのブランドの服作りに対する思いみたいのがギュッと詰まっていて、読んでいてけっこう楽しい。どんどんやって欲しいと思います。

BOOK A HOLIC

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NORTH LAKE CAFE & BOOKSにて購入

BOOKAHOLIC

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左:OCEANS/ファッションパパラッチで写真を撮られたのが掲載されていた。同誌に載るのはたしかこれで5回めぐらい。OCEANSのターゲット層はアラウンド40と聞いているが、いいのかな。

右:世界はすでに破綻しているのか? by 高城 剛/非常にわかりやすく読みやすかった。世界経済のことなど何ひとつ知らない僕のような駄人間にも世の仕組みがすんなり理解できた。(ような気がする。)

アクシデント

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よく見かけるので何となく気にはなったけど買うほどではないと思っていたが、本屋で手に取ったのを落としてしまい、あろうことか表紙を傷つけてしまった。これも何かの縁と思って購入。この本の印税はどこに行くのかな。

古本市

NORTH LAKE CAFE & BOOKS 店舗工事突入前の古本市に行ってきた。

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▲出発:娘は自作のおみやげを渡すんだときのうの夜からはりきっていた。

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▲日比谷線から北千住で常磐線に乗り換えて我孫子に到着。

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▲腹が減ってはなんとやら、途中にいい感じの洋食屋を見つけて入店。40年ぐらいこの地で商売をやってるらしいが、メニューを見て仰天。チキンカツ定食280円。時間も40年前で止まっているらしい。ビール中瓶とほたてフライ定食とたらこスパゲティーで千円ちょっと。普通においしかった。

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▲海なんかあるわけないのだけど、下ったところに海がありそうな坂。実際は海ではなくて沼があった。途中にいかにも老舗っぽい鰻屋を発見。次回はそこに立ち寄ることにしよう。

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▲。我孫子駅から手賀沼に向かって坂を下り、突き当たりを左折する。迷うことはないと思う。駅からは徒歩15分くらいだろうか。

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▲オーナーの松田さん。工事はこれからと聞いていたが、本当にまだ何も手つかずでびっくり。10月オープンって言うからもう内装は終わってるのかと思っていた。

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▲無料コーナーのカセットテープ。欲しかったけど、さすがに僕もプレイヤーを持っていない。

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▲ポスターも販売していた。ギャルと銭湯でタラバガニ。つって。

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▲100円コーナーもあり。全体的にかなり良心的なプライス設定。

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▲こうやって本が並んでるの見るだけでわくわくする。松田さんは僕のひとつ上の先輩。同じような本に影響されて育ったんだなあと。何だか自分ちの本棚見てるみたいなセレクションだった。

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▲マーボーがコーヒーをいれてくれた。おいしかったです。ごちそうさま。

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▲店舗前にて。次に来る時は全くちがう絵になっているはずだ。

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▲せっかくだから手賀沼へ。ボートに乗ってごきげん。

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▲帰りはバスにて。10分に1本ぐらい走っている。

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▲今日入手した古本。Switchは全く同じのを持っているが、誰かにプレゼントすることもあろうかと思って買った。よい雑誌だった。(もしかして今もある?)

帰りはビール飲みながらグリーン車にて。お天気もよく最高気分のいいショートトリップになった。ピース。

絵本

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イブサンローラン作の絵本だって、表紙だけ見て買ってみたら、ルルさんは「おてんば」という言葉にはおさまりきらないぐらい、けっこうやんちゃな女の子だった。

無題

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久しぶりに週刊文春を読んだ。ちょっと前まで「安倍晋三のチンポコをとことんしゃぶります。」みたいな感じだったのが、滋賀の選挙で潮が変わると予想したのかな?「安倍晋三のチンポコが勃起してる時だけしゃぶります。」みたいなニュアンスに変わっていた。都合いいよなあ。

画像

BOOKS

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群像

DSC_3111父の書斎を漁っていたら「群像」。これだけ別に保存されている。はて?

DSC_3107ふせんのところを開いてみたらあった。室生朝子(室生犀星の娘)の随筆。さすが筋金入りの犀星マニア。

MAGAZINE

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HUGEがどんどんつまらなくなっていく。

BOOKSHOP

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左:MONKEY/右:MOLESKINE

見つけたら即買いのMONKEY、まだ前号も読んでないんだけど。そして、いくらあってもこまらないプレーンノート。かばんに1冊入れておくととても役に立つ。

 

詩集

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どうも文章が頭に入っていかない読書スランプ期間。でも本屋で本を眺めてるのは好きなんだ。で、すごいのを見つけた。8世紀のイスラム帝国、アラブの詩人が詠んだ酒の詩。

朝になったら、さっそく朝酒をやり給え。

ぐずぐずして酒を出し惜しみしてはならない。

これがあのひょろひょろとしたアラビア文字で書かれていること、想像しただけでグラグラきちゃうね。

 

HUGE

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気に入ったら一途と言うか、ここ5年ぐらい発売の度に買い続けているHUGE。内容が好みのテイストからどんどん離れていくのは、こちらがトレンドに置いて行かれてる証処かも知れない。