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ブックレビュー

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自己顕示欲が人一倍強い僕ですが、自分の読んだ本の情報を公開することについてはわりと慎重です。全裸でマラソンするみたいな感覚と言えばわかってもらえるでしょうか。(実際にフルチンで野外を走ることにはさほど抵抗はないですが。)あと、僕が日頃偉そうに垂れ流している講釈が実は他人からの受け売りであることが多く、「ネタバレ」してしまうという事実もあります。

写真の本は、ずっと長い間我が家のトイレに常備されておったものです。毎日少しづつページをめくり、1年以上かけて数ヶ月前に読破しました。内容はというと、これがすっからかんで、何を書いてあったのかさっぱりおぼえてないのですが、帯にあるキャッチコピーのように、引用したくなるような詩的な格言が随所にちりばめられており、まあ「ネタ帳」としてとてもユースフルであったことは間違いありません。僕はこのブログの他にフィクション作品ばっかりを掲載する自作自演ブログ(こちらも同様に読者はほとんどおりません。)を持っているのですが、そちらでもけっこう使わせてもらいました。

パクリというと人聞きが悪いですが、「リミックス」なんて言葉も、言っちゃなんだけど要するにパクリを正当化した、つまり開き直っちゃったいいわけみたいなものだと僕は思っています。パクリにもパクリの美学があるってことですね。例えばDJの世界では、リミックスがオリジナルを超えてしまうことも珍しくはありません。(そもそも何をもってして「オリジナル」と言うのかという議論はまた別の機会に。長くなりそうなので。)

神の言葉を人々に届けるために自分が存在するのだと仮定すれば、パクリに対する罪悪感は散ってなくなります。だいたいにして神さまの言葉は難解すぎてそのままでは民の耳には聞こえませんから、僕らのようなシャーマンの存在が必要不可欠なのであります。

ともあれ、この本どうしようかな。もう2度と読み返すことはないだろうし、人にあげるにしてもトイレに1年以上も置いてあったものだからなあ。欲しい人がもしいたら個別にメッセージください。送料着払いで差し上げます。別にバッチイわけではございません。

朝の写真

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薄曇りの夏の朝。出窓に入ってくる光線が弱いせいか、偶然おもしろい色の写真が撮れました。構図もマイテイスト的にはけっこうイケてると思うのですが、左の観葉植物の植木鉢に刺さったプレートの緑がすべてをだいなしにしているようにも感じられ、もういちど撮り直してみたのですけど、うまくいかず。トリミングしたのではせっかくの世界観がだいなしになりそうですので、これはこれで完成と思うことにしました。

中央の雑誌は1988年のSwitch。おととい訪れた我孫子のNORTH LAKE CAFE & BOOKSで入手しました。濃厚な内容のヴィムヴェンダース特集で、見がい、読みごたえたっぷりの保存版。今どき、わざわざ写真に撮って残したいと思うような雑誌に出会えることは稀、このところ新しい発見は過去の中にあることが多いような気がします。いや、もしかしたら僕の美を求める感覚が1990年ぐらいでストップしているのかも知れません。

ここ数日、朝イチで写真を撮ることが日課みたいになっています。ずっと続けるとおもしろいかも。

Publication news

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左:日常づかいのシナモン・レシピ/日沼紀子 右:EASTAN SOUNDS/Yusef Lateef

スパイス調合家=日沼紀子さんが新たなスパイス本をリリース。今回はまるごと一冊「シナモン」。比較的親しみのあるこのスパイスですが、ぱっと思いつくのはシナモンロールぐらいかな。あとカフェバー(死語ですね)の頃にカプチーノを注文するとスプーンの代わりにシナモンスティクが付いてきたのを憶えているぐらい。でも実はシナモン、お料理でもお菓子でも多大な領域の中で活躍するスーパースパイスであるのだそうな。

この本では知ってるようで知らなかった、シナモンの魅力と実用的な使い方が、素敵な文章と写真で紹介されています。おしゃれでわかりやすく、気軽に眺めて楽しい本であると同時に、柔らかに学術書の趣もあり。探究心旺盛な紀子さんが、あらゆる角度から精緻に研究された感が細部から伝わってきます。濃厚な青を使った妖しいムード漂う写真は女性が作る料理本としてはかなりめずらしい。紀子さんによるとその辺もやっぱり狙い通りで、料理本にありがちなラブリーな雰囲気から脱却したかったとのこと。

そして何と、僕のコラムがこの本の中に収められています。「シナモンと音楽」というテーマで800字。(ぴったり800字に合わせました。嘘だと思ったら数えてみてください。)ブログやら何やらで嫌というほど言葉を発信し続けている僕ですが、実はそれが印刷されて人様の前に披露されるのは初めてのこと。光栄としか言いようがありません。ここまで51年かかったわけだから、1冊の本を出版するのには、あと50年ぐらいかかるかな。がんばって長生きしよう。

僕のコラムはともかく、「シナモン」という単体のスパイスから切り込んだ新しいタイプのお料理本、オススメです。

 

from a bookshelf

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作家、詩人=室生犀星のお孫さん、室生洲々子さん(室生犀星記念館/金沢:名誉館長)が2冊の本を発表されました。室生家に伝わる料理のレシピを紹介する料理本と、室生家で飼っていた猫たちの写真をまとめた写真集。室生犀星に関連する書物は数え切れないほど存在しますが、この視点からの作品が世に出るのはおそらく初めてのことではないかと思います。簡潔、明瞭ながらもどこかゴツゴツしたアタリのする文章は、やはりDNAを受け継いでるなあと感じました。

室生洲々子さんは子供の頃に可愛がってもらった思い出があり、お姉さんみたいな感じでずっと憧れがある人なんですけど、大人になって会ってみたら、普通に大人の対応で敬語で話されたりして、まああたりまえなんですけど、ちょっと残念なんだよね。長男はみんなお姉さんに甘えたい願望があると思います。(でも実際にお姉さんがいる友人を見ていると、あまりその存在を喜んではいないケースが多いような気がします。なかなかうまくいかないもんですね。)

CAFE BOOKS

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NORTH LAKE CAFE &BOOKSで購入。今や3日に1日は千葉にいる僕にとってはとてもありがたい情報源。日本中が隅々までカフェで埋め尽くされるようになればいいのに。

MOVIE VIEW

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映画 ”TRUMBO”(邦題:トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男)を渋谷アップリンクで観ました。最終日でした。あまり話題になってなかったのでさほど期待してなかったのですけど、やはり映画は劇場に足を運んでみないことには何もわからないですね。とても素晴らしい映画でした。見逃さなくてよかった。映像がいい。キャスティングが最高。コスチュームがいい。題材もいいですよ。今の日本に住んでいると特にそう思います。今年何本映画を観たかおぼえてないけど、これよりよかった映画を思い出せない(今少し酔ってますが)から、たぶんマイチャートでは本年ナンバーワンと思います。

アップリンクで映画を観るのはだいたい午後いちばんに上映されるのを選んで、いつも少し前に家を出て、通りの先にある魚屋さんでお昼をいただきます。そうそう、ごはん味噌汁おかわり仕放題だけど、残すと怒られるあの店です。おすすめは「アジのなめろう」ね。そして渋谷の知的オシャレブックショップ=SPBSに立ち寄ってトレンドを物色。映画が終わったあとはパン屋のVIRONのカフェで大好物のババ・オ・ラムをいただく、というのが鉄板コース。

トランボさんの眼鏡が3本(4本?)時系列で新調されてくんですけど、3本ともかっこよかった。たぶん最後のはモスコットと思ったけどどうなんでしょう。

café! café! café!

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明日はどうすっかな。荒地の整備するか、海に行くか、なんて考えてたんだけど、SNSで「地震が来る」って記事をいくつか見かけて(何でも未来人の予言だとか)、まあ信じるわけでもないけど、遠出する気分は寝る前に削がれました。で、起きてみたらひどい雨で、午前中はパソコンとターンテーブルの前で過ごしました。ずっと家にいるのもしんどいので、インターネットでcafé情報を検索したら二子玉川エリアに良さそうなのがあります。多摩川沿いをビートルちゃん飛ばして行ってみたら、それはまあかっこいい店で、存在すら知らなかったんだけど、もう開店して2年になるらしい。店もいいけどお客さんがみなお洒落&清潔感があってよし。タトゥーとかバシバシ入れてんだけど、Tシャツとか真っ白だし、バイクなんかは乗らずに本読んでます。みたいな人種。何かと「インディペンデント」という言葉が似合いそうな人たちが集まりそうなスペースでした。(勝手なイメージね。)オーナーの趣味だという本がずらり、レコードもディスプレーされていました。初めて見たバスキアの絵がジャケットになったレコード。どんな音が入っているのか知らないけれど、レコードハンターの経験としては、この手の(かっこよすぎる)ジャケットの中身はクソであることが多い。でも欲しいか欲しくないかで言えば欲しいです。店内にグリーンをあしらうのが最近の(カフェや美容室や雑貨屋などの)トレンドだと思うのですけど、花や緑は一切ないというところも逆に清くていいと思いました。またいい店見つけちゃった。また行きたいです。