しばらくはクリスチャン・デスのUK/EUツアー関連の話が続きます。
さて、ツアー本番までちょうど2ヶ月です。いろんなことをやらなければならないのですけど、とにかく現場でどんなパフォーマンスをやるか決めなくてはなりません。
僕はふだんバーやカフェのような場所でジャズやノンビートの音楽を会話の後ろに静かに流す、というようなことをやっているのですが、デス・ロック・バンドのオープニングアクトとなると、やはりそれに合わせてスタイルを変更しなくてはなりません。当初、話が持ち上がった時は、現代音楽やアート系の作家の音楽を使って「静けさの中にある狂気」みたいのを表現したいと思っていたのですが、バンドの方から「ガンガン盛り上げちゃって」というまさかのオーダーが入ってしまい、東京でもやったことのないダンスチューンに手を出す羽目になってしまいました。
しかしながら、いわゆるエレクトロダンスミュージックにあまり興味を持ったことがないから何をやっていいかよくわからない。それにデス・ロックとダンスミュージックにはそもそもあまり接点がありません(あるのかもだけどよく知らない)。なので自分で作ってしまうことにしました。作ると言っても作曲するわけではありません。人の作った曲を盗んできて、切ったり貼ったりして新しい曲に生まれ変わらせるのがDJの仕事。
ドラムンベースやダブステップなどのちょっとダーク(レフトフィールドと呼ばれているらしい?)なビートをベースに、アフリカンブードゥのパーカッションを加えて厚みを作り、ディストーションギターのフレーズをサンプリングしてきてトッピング。ありそうでなかった新しい音楽が完成。こうやってみるとDJのミックスワークは料理にそっくりですね。
こんな感じのトラックを2〜30ぐらい作っておいて、それを現場でうまく繋ぎ合わせるというわけだ。1日1曲作ればひと月もかからないから、まあ余裕で間に合いそうです。
↑聴いてみてくれたかな?作品としてはちょっと完成度が低いと思うかも知れないですけど、これ、あくまで材料ですんでね。仕上げは現場でやるので、火を通しすぎないようにしています。料理と同じです。
つづく
KOTA A.K.A MACROMANCEの詳しい情報はH.Pをご覧ください。