僕が80年代にイギリスでゴスバンドに所属してベーシストとして活動していたことはこのブログでも話題にしてきた。長い人生において人に自慢できるようなことが他にないので、自分のことを話そうとするとどうしてもその話題になる。
メンバーを変えながらも現在も活動しているそのバンドがこの初夏にヨーロッパツアーを敢行するそうで、それに僕がDJとして参加するという話が突然浮上してきた。願ってもない海外デビューの機会である。
昨年、闘病を押して来日した盟友カム・キャンベルとの再会において、ヨーロッパ、特にロンドンへの凱旋は僕がどうしても果たしたい夢のひとつになった。何の成功を収めずに「凱旋」とはおこがましい、と怒られそうだが、さして華々しいものではないにしても、この難しい時代にこの年齢まで五体満足で生きて来られたことがすでに成功だと僕は思う。
そんな中、コムデギャルソンがパリコレで「ゴス」をテーマにしたコレクションを発表したというニュースが入ってきた。時代が僕を後押ししてくれているような気すらする。何ごとにも悲観的な僕としてはめずらしく前向きハイ。果たしてこのような状況が続くだろうか。
続くわけないよね。僕は恐ろしくネガティブな生き物なのだ。結論から言えば、今回のツアー参加の道はほぼ閉ざされたと思う。条件面で折り合いが合わず、交渉するのが途中でめんどくさくなって、こちらからフェードアウトした。どうせならライブにも参加してベースを弾いてくれ、みたいな話も飛び出して、何だかもうめちゃくちゃ。思えばこのブログでも前回「もうベースは弾かない」と宣言したばかりである。
写真と本文はほとんど関係ない、が、全く何も関係ないかと言えばそうでもないかも知れない。
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