アナログレコード復権ブームの後押しもあり、最近は新譜をレコードで発表するアーティストも増えてきました。もちろん同じものをデジタル音源でも発売していて、たいていはオンラインで視聴できるので、あらかじめ音源を聴いてからハズレなく入手することができます。日本のレコード屋では取り扱ってないような商品も、アーティストのホームページからダイレクトに購入できるのですから本当に便利な時代になりました。
僕はもともと何かにつけて「タイムラグ」が好きな人間なのですが、注文したレコードがパリやベルリンから飛行機に乗って送られてくる様子を想像しただけで、何だか幸せな気持ちになってしまいます。
最近のレコードには「おまけ」がついていることが多く、全曲がまるごと収録されているCDが入っていたり、カードにコードナンバーが記載されていて、オンラインで曲や映像がダウンロードできたりなど太っ腹。(右の)CHASSOLのアルバムに至ってはMP3とWAVの両方で聴ける全曲に加えてムービー、フォトアルバム、ブックレットまでダウンロードできる至れり尽くせりの内容。CDだけ買っても同じぐらいの値段することを考えればかなりのコストパフォーマンスです。
ブームとはいえ、音楽をアナログレコードで聴いている人はマーケット全体からすればごくわずか。それでもアーティストが面倒な工程を踏んでレコードに音を焼き込むのには、彼らの(アナログレコード)視聴者に対するリスペクト(愛とも呼ぶ)があるからではないかと思います。「おまけ」はそんな彼らの気持ちが形になったものなんだと勝手に解釈してありがたく頂戴しています。