DJ POUR 5351

5351POUR LES HOMMES福岡店の引っ越しリニューアルオープンのパーティーで音楽を担当した。今回もアナログレコードのみ。(というか、それしかできない。)昨年の6月だったか、ドン・エスケンに突然「DJやれ。」とむちゃブリされてからまだ1年もたっていないうちに、DJで地方出張するようなことになるとは本当に想像もしていなかった。

5351でDJするのは昨年に続いて2回め。前回、バウハウスのジギースターダストなどをかけていたところデザイナーの小村氏が食いついてきた。80年ポストパンク時代のロンドンロックシーンについてしばし駄弁。1ヶ月後ぐらいに、5351の次シーズンのテーマが「シャドウ・オブ・ライト」になったと聞いてびっくりした。「シャドウ・オブ・ライト」はバウハウスの代表的なライブビデオ作品のタイトル。色を一切使わないストイックなライティングで光と影を描いた名作だ。

それを受け、今回の選曲のキーワードはそのまま「80年代、ロンドン、ポストパンク」となった。その時代に現地で現役だった自分としては最も得意分野と言えると思う。実際に僕がよく足を運んでいたデス・ロッカーの集まるアングラなクラブでかかっていた音楽を再現するのが僕のテーマだった。

そこでは何も80年代イギリスの音源だけが流れていたわけではなかった。T-REXやデヴィットボウイのグラム時代の音もよく耳にしたし、B-52’S、トーキングヘッズなどのアメリカ物もしょっちゅう登場していた。意外な所では陰鬱なゴシックのイメージとはほど遠いジェイムス・ブラウンが何故かデス・ロッカーに支持されていた。

思えば、ヴェルヴェットアンダーグラウンドは流れていたけれど、ドアーズを耳にすることはまずなかった。エコー&ザ・バニーメンやTHE CUREはアリでもU2はナシだった。パンクでも例えばセックスピストルズが流れていたことは1度もない。ストゥージーズはよくかかっていた。そこには「偏った美学」のようなものが存在していて、そこを訪れる者たちの間で共有されていた。

今回は僕が30年前に体感したその「偏り」を再現するつもりで、それなりのレコードを持っていった。実際にお客さんが入ってみると、やはり、かけれるものとそうでないものがあって、会話や雰囲気を著しく壊すような選曲をすることには躊躇した。結果的には想定していたよりは無難なラインアップになったが「偏向」はある程度表現できたと思う。

今回、小村氏が興味を持ったのは、他ならぬクリスチャン・デスの「ashes」。ゴシックのお手本とでも言うべきオカルト的な暗い美しさをまとった名曲だ。シャドウ・オブ・ライトにも通ずると僕は思う。残念ながら僕が加入する前に録音された曲でレコードでは僕は弾いていないのだけど、ツアーではよく演奏した。オリジナルメンバーだったボーカリストのロズ・ウイリアムス(他界)はすでに脱退後で、女性シンガーのジタンがボーカルを担当していた。女性の歌う「ashes」もまたオリジナルとは違う美しさがあって大好きだった。

ちょっと理解するのが難解な曲だと思うのだけど、小村氏のセンサーがピンと反応する感じ、さすが鋭いと思った。

5351のメンバーは本当にチームワークがよくて毎回とても仕事がしやすい。セッティングやかたづけも上下に関係なくみんなでやる。パーティーではスタッフもお客といっしょになって飲んで楽しむ。(飲まないで働いているスタッフももちろんいるけど。)慣れ合ってるわけではない。シメるところはきっちりシメている。そして皆それぞれカッコつけてるところがいい。かっこよく楽しそうに働いている彼らの姿を見ていて、ちょっと羨ましいなと僕は感じる。組織に属すことができない僕には手に入らない類いの喜びだ。

パーティーが終わった後の打ち上げに参加させてもらった。これまで何度もいろいろなスタイルで5351のイベントに関わらせてもらっているが、一緒の席に座って飲むのは初めてのことだ。あんまり嬉しかったもんで、思わず酌が進んで、あらぬことをあれこれ喋りまくってしまった気がする。最後の方は例によって記憶があいまいだ。そそうがなければいいんだけど。

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